NHK朝ドラ「べっぴんさん」8週44話のあらすじネタバレと感想です。
まずは8週43話の振り返りを少し。
帰ってきた紀夫でしたが、店のことを反対し、坂東営業部まで潔に任せると言い出します。
やっと会えたのに、紀夫との間に通じ合えない何かを感じるすみれでした。
べっぴんさん 8週44話のあらすじネタバレ
店を移るすみれたちを見送る麻田。
お世話になりましたと頭を下げて礼を言います。
今日から新しいお店の準備が始まります。
すみれが「いよいよね」と言った直後「いよいよですな」と麻田が店に入ってきました。
さっきの涙は何だったのかという明美に「隣の隣やからな」と答えます。
新しい店の掃除をするすみれたち。
掃除をしながら紀夫のことを思い出していました。
帰ってきた紀夫でしたが、「僕の出る幕はない」と坂東営業部を潔に任せると言い出したのでした。
お手玉で一人遊ぶさくら。
遊びの相手をしようとした紀夫でしたが逃げられてしまいます。
紀夫が職を探し歩いていると道端で「ようおめおめと生きて帰ってきたもんやな。この敗残兵野郎が」という声が聞こえました。
職探しは上手くいっておらず、風呂に入りながら様々なことを思い出していました。
「僕が坂東営業部を復活させます」と言うと、五十八から潔とゆりが復活に向けて動いていると言われたこと。
道端で米軍に群がり「ギブミーチョコレート」とチョコレートをねだる子供たち。
テーブルに並べられたアメリカ製のキャラメルや缶詰。
そのキャラメルを娘のさくらが食べていた事。
さくらが栄輔と楽しそうに遊んでいた事。
「紀夫さん、お湯加減はどう?」と声をかけるすみれ。
紀夫「前にゆっくり入ったのは何年振りやろな」
近江で働き始めたゆり
近江の本家に住むことになったゆり。
上半身裸の男たちが「奥さん終わりですか?まだあるんですか?」と言います。
「まだです!こっちも運んでください」と男たちに仕事の指示をします。
五十八さんの兄、長太郎から紹介してもらった業者から麻布などを仕入れ、大阪の潔に送る作業を懸命に行っていました。
その姿を隠れて見守る長太郎。
長太郎の妻・節子が、今日のお客は昔からお世話になっている生地の製造とおろしの業者たちだと話すと言葉を遮るように「大事なお客さまやから粗相がないようにな」と念を押す嫁の静子。
節子の睨む視線に気づき慌てて申し訳なさそうに顔を伏せます。
節子に「はい」と返事をするゆり。
客たちが集まる宴会場で接客をしていると、客にお尻を触られ驚き仰け反りました。
「なんや!」と怒る客に「なんややないです。触りましたよね」と言い返します。
客は怒って帰っていきました。
一人酒の用意をするゆりに声をかけるトク子。
「何やのあの人」と不満を漏らすと「何を言うてんのや」と言います。
トク子「お客様に、人前で恥かかすようなこと。毒みたいなやつは仰山おるねん。泥水すすらならんこともある、水に流さならんこともあるのや。けど、泥水は自分次第で湧き水に変えることもできんのや」
わからなくてもいい、けどわからないのなら帰りなさいと厳しい口調で言います。
それをこっそり見ていた長太郎は「酒がのうなったぞ」と笑顔で声をかけました。
戦地での過酷な生活を語る
屋台で一人飲んでいる紀夫に「ここよろしいですか」と勝二と昭一が席に座りました。
まるで浦島太郎だと言う紀夫に、日本は変わったが現実に追いつかないと言う二人。
なぜ女房たちがすること笑ってみていられるのかという問いに、女房たちが未来を見て動き出している姿に変わらなければいけないと思ったからだと昭一は答えます。
家で仕事をしているすみれ、その姿を浴衣姿で団扇を仰ぎながら見ている紀夫。
働いていると聞き驚いたことを話し「つらい思いをさせたな」と言います。
すみれ「でも悪いことばかりやなかったのよ、助けてくれる人もいたもの。麻田さん、明美さん、それから商店街の皆さんも」
その言葉を聞き「もういっぺん言う。他人を信じるな」と注意します。
紀夫「人と言うのは状況一つでな、コロリと変わるもんや。昨日まで隣で笑ってた人が、今日は冷たい顔を見せたりする。疑うことを知らんお前たちは誰にとってもええカモや」
前はそんな人じゃなかったと言うすみれに収容所での出来事を話します。
風呂に入るために仲間が必要だったこと、寒い所にいると洋服の一枚は命のように大事で、仲間がいないと服を盗まれるのだと。
仲間に裏切られて服を盗まれ死んだ仲間をたくさん見てきたこと、死んでいく仲間から服や靴をはぎ取っていく者もいたことを。
紀夫「自分の命が助かるためには、他人なんてどうでもええ。そういうもんやで人間って」
これからは自分がすみれとさくらを守ると言い残し床に就く紀夫でした。
べっぴんさん8週44話の感想まとめ
紀夫が戦地でどんな思いをしたのかがわかったお話でした。
自分の命のために服一枚も取り合うような過酷な状況で、仲間に裏切られて死んでいった人たちを見てきたから完全に人を信用できなくなってしまったのですね。
つらい生活でも人に支えられて生きてきたすみれとは正反対の生活です。
すっかり人間不信に陥ってしまった紀夫の心の傷は簡単には癒えそうにありませんね。