べっぴんさん 時代

NHK朝の連続ドラマべっぴんさんいよいよ始まりましたね。

とと姉ちゃんが終わってしまって常子ロスが残っている今日この頃。

早くべっぴんさんのことも分って頂きたいので、べっぴんさんととと姉ちゃんを少し比べてみました。

今回は時代の違い。

「べっぴんさん」の物語の時代と「とと姉ちゃん」の時代を比較しました。

また実際の史実と共に、二人の人生を振り返ってみました。

スポンサーリンク

とと姉ちゃんとぺっぴんさんの時代

ととねえちゃんのヒロイン・小橋常子のモデルである大橋鎭子さんは、1920年に生まれ2013年に93歳で亡くなっています。

一方、べっぴんさんのヒロイン・坂東すみれのモデルである坂野惇子さんは、1918年に生まれ2005年88歳で亡くなっています。

2人ともほとんど同じ時代に生まれ、昭和時代を駆け抜けた女性です。

また、モデルの生きた時代だけではなく、ドラマの中の時代も両者はほぼ一致しています。

とと姉ちゃんは昭和5年、常子10歳から物語が始まります。

べっぴんさんは昭和9年、すみれが9歳から始まります。

どちらも戦前・戦後の昭和の時代が舞台です。

子供時代の常子は浜松でお転婆な少女時代を過ごします。

しかし父親が結核にかかり亡くなったことにより、10代のころより幼い妹たちをささえる大黒柱として働きます。

戦前・戦中と女性が思うように働けない時代に悪戦苦闘しました。

ちょうど同じころの昭和9年、ぺっぴんさんのすみれは神戸の裕福な家庭のお嬢様で執事や女中に傅かれて生活します。

同じ時代とは思えないほどの生活の違いです。

たぶん常子もすみれもお互いの生活をみたらびっくりするでしょうね。

同じ時代でも生まれた環境によって生き方が違ってきます。

女学校~社会人時代

すみれはお嬢様学校で友人を作り青春を謳歌します。

一方、常子は父が亡くなり母方の実家を頼り上京します。

しかし、母と祖母との仲が悪く、働きながら女学校の編入試験を受け合格します。

在学中もお金になると思うことは何でもやってみます。

卒業後の進路もそれぞれ違います。

常子は妹を大学に行かせるためにその当時、高給のタイピストになります。

すみれは女学校卒業後は結婚の道に進み妊娠・出産します。

父が事業に成功し資産家だということだけで、同じ年頃の女の子がこんなに違う人生を送るのかと思っちゃいますね。

こんなふうに並べてみると常子の肩を持ちたくなりますが、すみれも常子が父を亡くしたころ母を亡くしています。

同じように辛くて、さみしい思いをしたでしょう。

常子やすみれがすごいのは、そんな自分の境遇を悲観しなかったことです。

亡くなった父や母の思い出を生きる力にしたことです。

戦前・戦後

前向きで純粋な2人のヒロインは、やがて戦争の渦に巻き込まれます。

戦争はすべての人の人生を変えてしまいます。

すみれも常子もそれは同じでした。

常子は男性中心の社会の在り方に疑問を持ち「女性たちの生活に寄り添う仕事がしたい」と、女性のための生活誌を創刊します。

すみれの人生にも戦争は容赦なく襲い掛かります。

夫が出征し空襲で家が焼かれ、お金の工面が付きにくくなります。

戦後、追い詰められたすみれは試行錯誤しながら働き始めます。

選んだ仕事は女性のため子供のための針と糸の仕事。

ここで常子とすみれの目的がほぼ一致しましたね。

スポンサーリンク

昭和時代年表

  • 1926年 昭和天皇が25歳で即位し昭和時代が始まります。
  • 1927年 金融恐慌がおこり世界経済が低迷する中1929年満州事変が勃発日本軍は満州全土を占領しました。
  • 1932年 5.15事件日本海軍のクーデターが起きました。

この時 犬養毅首相が暗殺され日本の政党政治が終わり軍の独裁政治が始まります。

すみれと常子の人生が動き始めたのもこの頃ですね。

  • 1933年 国際連盟を脱退します。
  • 1933年 ドイツにヒットラー政権成立します。 
  • 1936年 2.26事件 陸軍のクーデターが起きたが鎮圧されます。

独りよがりの権力争いをしながらも軍の力が強くなり次第に日本は世界から孤立していくようになります。

このころ常子と家族が東京に出てきて働き始めします。

すみれも常子も女学生です。

  • 1938年 国家総動員法の成立
  • 1939年 第二次世界大戦
  • 1940年 日独伊三国同盟

このころすみれが結婚します。

  • 1941年 太平洋戦争が始まりました。
  • 1945年 ポツダム宣言受諾。

常子が生活雑誌「あなたの暮らし」を創刊し、すみれが子供服や小物の小さな店を開いたのもこの頃です。

常子とすみれは生まれた境遇は全く違いましたが、次第に生きる方向は同じになってきますね。

ととねえちゃんは雑誌を創刊するまでの時間をたっぷりとって物語は進みました。

べっぴんさんの方はもう少し早く物語は進み、4週目には店をオープンします。

すみれが子供を育てている頃の子育ては母親がするのが当たり前の時代。

保育園を増やしたりサービスを充実してほしいという声も届かなかった男性中心の時代。

お母さんのために子供のためにいいものを作りたいという志と同じ境遇の仲間がいたからこそ成しえたことですね。

すみれとそして支えてくれる誰かにも日が当たるような作品だといいですね。

べっぴんさんの意味

「べっぴん」という言葉、聞きなれない言葉とか関西弁だとか思っていた方が多いのでは?

実はべっぴんとは「別品」「別嬪」と書く特別な良いものという意味の語です。

江戸時代の歌舞伎にも使われたという別品という文字。

人や物にも使われました。

べっぴんの後ろに「さん」をつけるので関西弁になってしまっているのかもしれませんね。

時代背景を見ると、ドラマがますます面白くなります。

激動の時代にべっぴんを作り続け奮闘するすみれの姿に毎朝元気をもらっちゃいましょう。

スポンサーリンク
Pocket
LINEで送る